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ムシのいい話

身近な虫たちのこと、音楽や文学や映画やアートや好きなものたちのこと。
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ヒーローズ

今回はひさしぶりに虫話ではなく……

「あなたにっとってその後の人生を変えるほど影響を受けた人物は?」
と聞かれれば、間違いなく挙げられるデヴィッド・ボウイとザ・スミス(バンドやけど)。

今年3月、10年ぶりにアルバム出して劇的に復活したボウイ、
それからずっとボウイ熱が再燃しつづけとるところに!
デヴィッド・ボウイを40年にわたって撮り続けとる
フォトグラファー・鋤田正義氏の大規模な回顧展が
三菱地所アルティアムとパルコにて開催、さらにトークショーも!
てんで、なにを置いても行かないかんやろ。


先に見たのは、著名人のポートレート作品群がずらりと並べられたパルコ会場。
いろんな年代・ジャンルの人物が並んどるけど
鋤田正義とゆうフィルターを通っとるからなのか、
写真が時間的に普遍性を持っとるとゆうか
時代がよくわからん不思議な感覚に陥って、
何度となく撮影年を確認したものでした。
あと、意外な人物の写真もあったりして興味深かった。オザケンとか。


アルティアムがあるイムズでは吹き抜けを利用した展示もあり。

鋤田正義展


トークショーは、今回の展覧会プロデューサー立川直樹氏との対談形式。

写真を撮りはじめたきっかけからはじまり
ボウイとの出会い、
撮影現場のこと、
「ヒーローズ」ジャケ写裏話、
その他のアーティストたちとのセッションのこと、
関わった映画やアーティストのPVのこと、
などなどあっとゆう間の2時間。

間に差し挟まれた映像も、この場限りのレアものもあり。
ニュージーランドのTV出演映像、
昨年英国で出版された豪華写真集
『BOWIE×SUKITA Speed of Life』のPV!

リンゼイ・ケンプ・カンパニーが出演した
Ziggy Stardustツアー中の秘蔵映像!など!

糸井重里氏曰く「鋤田さんは永遠のミーハー」だそうで。
鋤田氏もこのフレーズが気に入って、ことあるごとに自ら言っているらしい。
立川氏はそれについて「ミーハー=好奇心旺盛ってことでしょ」。
最近では是枝裕和監督・AKB48のPVや、
箭内道彦監督・高橋優のPVなども撮影しとる氏が、
70歳を過ぎてもなお第一線で活躍している秘密が、ここにあるような気がした。



展覧会(アルティアム)の方は「鋤田正義展 サウンド・アンド・ヴィジョン」と題して、
最初期〜最近作までを網羅する作品群が、
めっちゃカッコいいレイアウトにより、濃密な空間を作り出していて圧巻。
やはり大伸ばしされたボウイの存在感は際立っとるけど、
初期の子どもたちの群像とか、
近作のスカイタワーの写真なんかも、ものすごいい!

鋤田正義展

レセプションでご挨拶中の鋤田氏。
会場写真はあんまり載せるとアレなんで、これだけにしときます。
写真集や印刷物では味わえない本物の力があります。
会場に足を運んでみてください。ぜひ!
http://artium.jp/exhi/


レセプションでは、私も負けず「永遠のミーハー」であらんと、
サインしてもらおうととりあえずTシャツ買い。

鋤田正義展

でもTシャツにしてもらうともったいなくて着れんくなるけん、
「人生を変えた1枚の写真」と言ってもいいくらいの、
この写真のポストカードにお願いした。

鋤田正義展

70年代のボウイと、この写真との出会いがなかったら
今の自分はおらんかったと思う。

握手もしてもろたけど、いざご本人を目の前にするとカーッと舞い上がって、
さらに着て行っとったモリッシーのTシャツを
「そのTシャツ、カッコイイですねえ!」と言ってもらったりして、
あれこれしゃべろうと思っとったことも、ほとんどしゃべれんかった。
アホウめ、おれ

中には「ヒーローズ」LPジャケを準備して来とる人もおって、
やられた! 持ってくりゃよかった!

まあそんなん、別にいいやん、会えたんやし。話せたんやし。
などと嘯いたりしながら。

帰宅後、久しぶりにレコード出して眺めたりして、遠い目。

鋤田正義展



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君や僕にちょっと似ている

話は前後するけど、連休の中日、熊本に行ってきた。
目的は、熊本市現代美術館で開催中の
「奈良美智:君や僕にちょっと似ている」

奈良美智


昨年横浜を皮切りにはじまった巡回展で、オール新作、
しかも作家自身初挑戦のブロンズ彫刻も展示。

会場では、暗めの照明の中、いきなりその立体作品たちが迎えてくれる。
展示の配置も含めてスバラシイ。
そらもう圧巻です。

板に描かれた作品、段ボールに描かれた作品、キャンバスに描かれた作品、
スタジオを再現したインスタレーション風あり、ドローイングも多数。
ハコの中で作品観るのって、たいてい終盤は疲れてどうでもよくなるんやけど、
今回は違ったなー。
もっともっと観たかった。


奈良さんの描く少女たちが、デフォルメ率が高いにもかかわらず
「君や僕にちょっと似ている」のは、
まあ簡単に言うと、誰もが内包するモヤモヤを具現化することが
この上なくうまいからなんやろなー。
イヤ、「うまい」とか書いてしもたけど、
決してテクニック的なことばかりではないです、もちろん。
ものすごいオリジナリティーを放ちながらも、
誰もが自分を投影できるような普遍性を持つ。
しかも文句なしにPOPでカワイイ。
こんな作品作る人、ほかに知らん。
イヤ、そんなにアーティストいろいろ知らんですが.....

まあいいや。
ムツカシイことは専門の方々があちこちで書いておられると思うので、
興味がある人はそちらを。



とにかく、ますます好きになりました
ふるえました。笑いました。ほわっとしました。泣きそうになりました。

作品を観るのは好きでも、閉所が苦手で
ハコではいつもすぐバッテリー切れを起こす姫、
今回は最後まで時間かけて観れたようで。
成長したのか、作品の魅力か。
なによりです。

実は数年前、奈良さん来福時のアルティアムで、うちの姫、
作品を観たあと、恐れ多くも面と向かって
かわいかったよ!
感想を述べたことがありまして。
おだやかに「ありがとう」と応えてくれた奈良さんのニコニコ顔、
とても印象的でした。



で、ゲットしてきた3人分のグッズたち。

奈良美智

外せない展覧会カタログ、缶バッヂ。
さらにTシャツに熊本会場限定のキーホルダー、おまけののど飴....
うーむ......
乗せられた感は否めんが。
ライブ会場なんかでもそうやけど、観た直後は高揚しとるけんね、
まあしょうがない。


−−−−−−−−−−

おまけ。
駐車場から美術館への道すがら、商店街の裏通りで見つけた
越冬ウラギンシジミ

ウラギンシジミ

ウラギンシジミ

今年はなんか縁があるねえ。


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青山通りの虫

ちょっと前の話、東京出張に行って来た。
東京ってこげん暑いのかと思いよったら、
何の因果かこの日の東京は今年いちばんの猛暑日だった。

そんな中、ギンザ・グラフィック・ギャラリーとクリエイションギャラリーG8で
「2012 ADC展」「JAGDA新人賞展」、
ガーディアン・ガーデンで「金川晋吾展」、
そして資生堂ギャラリーで、私が大好きな仲條正義展を観た。
いやー、仲條さん、年を重ねるごとに突き抜け方が尋常でないことになりよる。
ますます大好きです!
そしてこの4カ所のスタンプラリーで
仲條さんデザインの缶バッヂなんかもらっちゃったりして。

それからワタリウム美術館のひっくりかえる展
社会がはらむ問題をとりあげて作品にする
国内外の4組のアーティストによるグループ展。
中にはちょっと眉をひそめたくなるような表現もあったけど、
正式に作業員として福島原発内に入り、
強いメッセージを持った写真作品を撮ったチン↑ポム(日本)や、
社会的弱者である人々とともに行うJR(フランス)のプロジェクトは
感動的ですらあり、なかなか見応えのある面白い展覧会だった。



と、ここまであまりに街中ばっかし歩いて疲れたので、
ちょっと目休めがてら、青山通りの植え込みを眺めながら歩いてみた。

さすがにここまで街中だと虫も少ね。
まだセミも鳴きはじめる前だったみたいで、こんなんしか撮れんかった。

クサカゲロウとナミテントウ

ヤブガラシにおったナミテントウ。
そしてその下のゴミみたいなのは、そう、
前にも出てきたクサカゲロウの幼虫。
まあどちらもどこにでもおる虫の代表格みたいなもんで。
でもテントウムシって真夏は夏眠するんやなかったっけ?


そしてこんなんも。

うたかた、たゆたう_山口藍

うたかた、たゆたう_PIPPOP

昨日8月3日まで青山のスパイラルガーデンで開催されとった
山口藍・PIP&POP うたかた、たゆたう 
−the blinking of an eye
展にて。


上のモンシロチョウはこんな山口藍作品に。

うたかた、たゆたう_山口藍

そして青虫はPIP&POP作品。

うたかた、たゆたう_PIPPOP

山口藍は女性の陰の部分を、少女の姿とか日本の伝統文様を通して描き、
PIP&POPは女性の陽の部分を、砂糖やビーズなどを使って表現する
オーストラリアの作家。
そんな女性二人がどんな空間を作り出すのか、興味あるやん?

実際の展示はというと、ビルのエントランスからすでに作品は展開しとって
混じり合うでもなく、つっぱねあうでもなく、ほどよい距離を保ちつつ、
二つのパラレルワールドが同じ空間に浮かんで、
まさにたゆたっとる感じだったかな。
その場でないと味わえん至福感っちゅうもんがあるけんね、
観に行ってよかったですよ。


実は手前味噌ながら、
この展覧会の広報印刷物のデザインばやらせていただきました。
スパイラルといえば80年代後半から90年代、最先端文化の発信地として
名を馳せた、我々世代にとって聖地みたいなとこですやん。
ロゴは先の仲條さんデザインやし。
20年近く前、ここのホールでうたた寝しながら
デレク・ジャーマンの「BLUE」を観よる時、
まさか自分が仕事で訪れることになろうなど夢にも思わんかった。

人生わからんもんだ。
と思うと同時に、今このまま眠ってしまえたらどんなに気持ちよかろうかとも思う。




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変身願望

三菱地所アルティアムで始まった
「森村泰昌/美術史への誘い」のオープニングレセプションに行って来た。
その日は昼間、作家初の公開制作が行われたということで、
会場はあふれんばかりの人だったということ。
そりゃそうだろ。
仕事で行けんかったけど。

で、その時制作された作品がこちら。
森村泰昌/石膏のキューピッド像のある静物

セザンヌの「石膏のキューピッド像のある静物」を
3次元で模倣するというもの。
石膏像はもちろん森村顔のキューピッド。
会場内は基本的に撮影は×やけど、この作品のみOKだった。

ちなみにセザンヌのオリジナルはこれ。
セザンヌ/石膏のキューピッド像のある静物


実は森村氏には96年、「ミュージアム・シティ・天神1996」のための福岡滞在時に会っとる。
レセプション中に話すこともできたが、
もちろんそんなことは覚えられているはずもなく。
ソフトな関西弁、美しい手は健在やった。

人が多くてよく観れんかったので
またゆっくりと観にいこう。

展覧会詳細はコチラ↓
http://artium.jp/exhi/



そして次の日は博多駅アミュプラザ、
レインボー岡山「虹色の出逢い」のワークショップへ。

熊本在住のアーティスト、レインボー岡山氏によるプロジェクト。
一般参加者が願い事を書いた虹色のカードで天の川をつくる、
という作品のためのワークショップ、でもありパフォーマンスでもある。
書いた人は好きな色のマントをまとって、レインボーな世界に?

で、姫はというと、こんなこと書いとった。(似顔絵by相方)
レインボーカード
壮大な。
でも4〜5才ぐらいの時も「みんなしにませんように」とか書いとったな。
その時はもちろん身の回りの人たちのことだったろうけど。

そしてマントになるはずの布はドレスに。
普通のことができんヤツ。
でも仮装大好きな姫、楽しそうだった。
レインボー岡山

4回のワークショップを経て、今日から最終形態の作品が展示されとるはず。
これも観にいかんと。
詳細はコチラ↓
http://kyushuartgate.wordpress.com/


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今を生きる、僕らの姿

三菱地所アルティアムで開催中の石田徹也展、ようやく観れた。
ポスター等印刷物のデザインさせていただいたにもかかわらず、やっとかよ!

石田徹也展


絵画でありながら、圧倒的な存在感。
画集と比べるのは無意味やけど、やっぱり本物はスゴイ!
社会風刺、自虐、自嘲といったユーモラスな部分が目立つ初期作品から
夢の世界、内面の世界に徐々に移行していく過程がよくわかる構成で、
たっぷり石田徹也世界を堪能できた。
九州での本格展は初めてで、実物は去年の横浜トリエンナーレで数点観ただけだったし、
これだけの作品を一度に観れるのはありがたい限り。

それにしても世界に誇れる日本の才能、
もう新作が観れないというのがつくづく惜しい。

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